ハンバーグを食べた人に嘔吐や下痢の症状が相次ぎ、全てのハンバーグメニューの販売を休止しているステーキチェーン「ペッパーランチ」。2009年9月に起きた「O157食中毒」が思い出されますね。また食中毒なのか?ハンバーグなどの加熱メニューで嘔吐・下痢が起こる原因は何なのか。考えらる原因や感染源を調べてみました。
ハンバーグを食べて体調不良に
ステーキチェーン「ペッパーランチ」を運営するホットパレットは、今月14~22日にハンバーグを食べた人に嘔吐や下痢の症状が相次いでいるとして、「体調不良の症状が見られたお客さまに真摯に対応する」と謝罪。発症した利用客の共通食として「特製ハンバーグ」が含まれていることから、全てのハンバーグメニューの販売を休止していると発表しました。 まだ感染源や感染経路は特定できていません。
2009年9月「O157食中毒」
ペッパーランチといえば2009年9月に起きた「O157食中毒」が思い出されます。
当時のニュースの概要はこちら
「ペッパーランチ」を運営するペッパーフードサービス(当時の運営会社)は、7都府県の7店舗で11人が病原性大腸菌O-157に感染したと公表。いずれも8月14~26日に「角切りステーキ」を食べており、10日時点で30人に増えている。
問題となった角切りステーキは、大垣食肉供給センター協同組合(岐阜)で加工されたもの。これは牛肉や脂身を結着させた成型肉で、一枚肉のステーキとは異なる。今年4月に「品質とコストを見直す」(ペッパーフード)ことを目的に、取引工場を変更したばかりだった。
ペッパーランチでは熱した鉄皿に生肉を載せて客に提供する。だが成型肉は十分に火を通す必要があり、かねて食肉関係者の間では「いつ食中毒が発生してもおかしくない」とささやかれていた。
この時の食中毒事件では、客が成型肉を十分に焼かずに食べたことが原因となったようですが、以降、そのことについては対策済みのようです。
「現在、ペッパーランチでは『成型肉』を使用しておりません。サーロインペッパーステーキはインジェクション加工肉(霜降り加工肉)になりますが、加工業者および店舗での衛生管理体制を徹底し、必ず加熱した状態で提供するなど安全にお召し上がりいただいております。また、2009年以降、食中毒トラブルは発生しておりません」
引用元:Business Journalインタビュー
現在も生状態のステーキ提供
現在も生肉を提供するペッパーランチには、常に「食中毒の危険があるのでは」という声があかっていましたが、その提供スタイルを続ける理由は、
「熱々の鉄皿でご自身で焼いていただく“わくわく感”や“楽しさ”を提供するため、また、お客様からもお好みの焼き加減でステーキ肉を召し上がりたいという声があるため、ステーキ肉については生の状態で提供しております(※一部インジェクション加工肉、ハンバーグなどを除く)。徹底した衛生管理の下、輸送・加工を行っており、また店舗での衛生管理を徹底したうえで、お客様へのご提供時にも必ずお召し上がり方をお伝えし、安全にお食事を楽しんでいただける環境を整えております」
ということのようですが、これ食べ物の話なので・・・
“わくわく感”や“楽しさ”よりも、もっと重要視すべき点があるのでは?と思ってしまいます。
公式サイトでメニューを確認すると、確かに生肉の写真が並んでいました。
すごい生ですね、本当にこの状態で出てくるのか気になって・・・
不思議と行ってみたい気がしてきてしまいました。
生で提供しているのはステーキ肉で、※一部インジェクション加工肉、ハンバーグなどを除く
とありますが、SNSなどの書き込みを見ていると、ハンバーグの生焼けも実際にあったようだ。
ペッパーランチのハンバーグなぁ……
— ZEKE@迷った時は両方だぞ? (@ZEKE_000) October 30, 2023
表面以外ほぼ生焼けで出てきたことあるからそれ以来無理
ペッパーランチ系列のハンバーグって大抵生焼けで出されるけど焼いてるバイトが下手なのかそういう方針なのかイマイチわからないんだよな
— タカマキ (@takamaki524) October 30, 2023
ペッパーランチのハンバーグ、絶妙の生焼け加減でヤバいもん食ってる感が好きだった
— ZAP-X (@zap2000jp) October 30, 2023
ハンバーグで嘔吐・下痢が起こる原因は?
ハンバーグなどの肉製品によって引き起こされる食中毒の主な原因は、不適切な調理または食材の衛生状態に関連している。ハンバーグで嘔吐や下痢の症状が引き起こされる可能性のある原因を挙げてみよう。
- 不適切な加熱: 肉製品は十分に加熱されないと、細菌や寄生虫が生き残り、食中毒を引き起こす可能性があります。特に鶏肉や豚肉は適切に加熱されていないと危険です。
- 交差汚染: 生の肉と調理後の肉を分けず、同じ調理器具やまな板を使用すると、細菌が広がって食中毒を引き起こす可能性があります。
- 食材の鮮度: 肉や肉製品が新鮮でない場合、細菌が繁殖しやすくなります。また、保管温度が適切でないと細菌の成長が促進されます。
- 衛生状態の不良: 調理器具や調理スペース、手の衛生状態が不十分な場合、細菌が食材に付着し、それが食事を通じて体内に取り込まれる可能性があります。
- 食材の選定: 安全な供給源からの肉製品の使用が重要です。品質が保証されていない肉製品は、食中毒のリスクが高まります。
これらのリスクを最小限に抑えるためには、肉製品を十分に加熱し、調理器具と手をしっかりと洗うこと、新鮮な食材を使用し、衛生状態を確保することが不可欠なのだ。
食中毒の原因となる細菌・原因物質
肉製品が食中毒の原因となる可能性がある細菌や原因物質はいくつかある。主な食中毒の原因となる細菌や原因物質を挙げてみよう。
- サルモネラ菌(Salmonella): 生肉や十分に加熱されていない肉から感染する可能性があります。適切な加熱が行われないと、この菌は生肉から口に入って食中毒を引き起こす可能性があります。
- エシェリキア・コリ菌(Escherichia coli): 牛肉から感染することが一般的です。生または十分に加熱されていない肉からこの菌が摂取されると、重篤な食中毒を引き起こすことがあります。
- カンピロバクター菌(Campylobacter): 主に鶏肉から感染しますが、牛肉や豚肉からも感染することができます。生または不適切に加熱された肉から感染する可能性があります。
- リステリア菌(Listeria): 生肉や未加熱の肉製品から感染する可能性があります。特に妊婦や免疫力の低下した人々にとって重大な脅威です。
- ストアブロトキシン(Staphylococcus aureus): この菌は、食品が扱われる過程で食材に付着し、不適切な温度で保管された場合に毒素を生成する可能性があります。
まとめ
やはり食中毒を予防するためには、肉や肉製品を十分に加熱し、食材と調理器具の衛生状態に常に注意を払うことが重要となる。まだ原因はわかっていないが、生焼けが原因の可能性が高いのではないか?
早く原因が特定されに安心して利用できるようになってほしい。